にこつきの美少女ゲー日記

美少女ゲームの感想やグッズ、情報について綴るブログ

絆きらめく恋いろは 感想

ある日、ふとTwitterを眺めていると、エロゲ半額キャンペーンのお知らせが流れてきました。そこでDMMにアクセスしてサイトを眺めていると、以前から気になっていたとある作品が目に止まりました。それが今回プレイした「絆きらめく恋いろは」です。

萌えゲーアワード2017ではグラフィック賞を受賞した作品で、新ブランドの処女作でそれなりの評価も受けているということもあり購入しました。

しかし、DMMからのDL方法がわかりにくく、また解凍後のソフト電池を使った認証にも手間取ること6時間…その過程でファイルに何かしらの問題が起きたのか、ゲームをプレイ中にバグが発生したり強制終了することが続出しました。メーカー様への問い合わせも行いましたが、ウイルスソフトを止めたりセーブデータを全て消去して最初からやり直したりするのに抵抗があったため、バグが起きること前提でこまめにセーブしながら最後まで完走しました。

この記事を読んでいる方々へ言っておきます。DL版を購入する時はダウンロードの手順やゲーム起動までの流れをきちんと把握し、余計なところはつつかずに行ってください。

さて、前置きはここまでにして、そろそろプレイした感想を書いていこうと思います。

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 初期起動画面。起動時はずっとこれでもよかったかなと。ヒロイン攻略ごとに起動画面が変わる仕様なのも好きですけどね。

シナリオ構成、全体的に感じたこと

攻略ヒロインは4人で桜夜のみルートロックがかかっており、先に他の3人を終わらせる必要ありですが、選択肢は難しくなく攻略ルートに入るのは簡単でした。

オリガミと呼ばれる特殊な細工を施した刀で行われるスポーツ”刃道”を扱うだけかと思いきや、400年前の恨みを晴らさんとする妖怪や神様まで出てくるのでスケールの大きな話だなーと思っていました。

ヒロインたちは攻略ルートに入るとそれぞれに成長を遂げ一皮向けていく様子がみられ、どのように成長し自分の道を切り開いていくのかが楽しみではありました。

また、難しい言葉はTIPSにまとめるだけでなくゲームプレイ中にサブウインドウで解説を表示させることもしていて、とても助かりました。わかっていることにまで解説をつけるのは遊び心ってやつですよね?

共通ルート

主人公の刀輝がある日偶然作り出したものから現れた三条家の守り神を名乗る綾瀬(CVの小倉結衣さん最高です!)と出会い、はてまた編入生である上和泉桜夜と出会うことで始まる物語だったなあと。

刀輝のことを弟のようにかわいがってくれる学園最強の剣士である椿、なんだか放っておけない後輩のしおん、勝手に主人公をシショーと呼び弟子入りしてきたフリージア

気がつくと周りは女の子だらけ。

いいね、こういうのは!

ですが、共通ルートでは刀輝が刀鍛冶であるにもかかわらず刀を打てなかったり、狐のお面をかぶったなにかに襲われたりと多くの伏線も用意されていて、それらのほとんどは桜夜ルートに入らないと回収されないんだろうなーと思いました。

演武祭も本戦を迎え、さて誰のサポートをするかの選択肢が出たところで共通は終了。

攻略は、椿→フリージア→しおん→桜夜という順番にしました。

 朱雀院椿ルート

最初の印象は、何このチートキャラ…って感じでした。

しかし、共通ルートで桜夜と相掛かり稽古をした時には既に強さには綻びが見えはじめていたと思いました。椿は強い。でも強いだけでしかないって言えばいいでしょうか。

朱雀院の負けた者に価値などない、勝たねばならないという考え方に縛られていた部分もあってか、彼女は常に負けない戦いをしているように見えました。

演武祭本戦1回戦にて桜夜と戦っている時の椿の負けたくないというどす黒い感情や必死に勝ちにすがりつこうとする姿の描写は上手かったと思います。

2回戦で戦う千石葵との戦いは判定で勝利したものの、自身のオリガミは壊れ、勝負にかって試合に負ける形となったわけですが、私としてはズバッと葵に倒されて敗北してもよかったんじゃないかと思っていました。

とはいえ、椿の心は十分折れてしまっていましたし、本家からも見放される形となったわけで、これはもう負けたも同然だったのかなあと。

折れたオリガミに価値などないと言う椿に対して、そんなことはないと言い、告白するシーンは良かった。

そして刀輝は椿の使っていたオリガミを元にした新たな刀”ヒノトリ”を打ち椿へ渡します。このヒノトリがかっこいいこと!!何度でも蘇る不死鳥をイメージした椿の新しい翼としてこれ以上のものはないのではないかと。また、ヒノトリを受け取りこれを使うことで朱雀院との決別をする形にもなったと思います。

葵との再戦は、負けた自分を超えるためという目的もあったのでしょうが、演出的にもここでしかヒノトリを見せる場面がなかったからなのかなあとも。

ともあれ、自分一人の狭い世界で戦うのではなく、周りの人たちの力も借りて自分の翼で自由に飛び立ち戦う椿の姿はとてもすがすがしく見ていて気持ちのよいものでした。

ラストに姉の都子と手合わせしてましたが勝てはしなかったようですね。

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ヒノトリを使った最大の見せ場のCG。とてもかっこいいです(๑•̀ㅂ•́)و✧

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椿ルート攻略後の起動画面。笑顔の椿がとてもかわいいです。ここで追加されるエッチシーンでは椿がアルコールにめちゃくちゃ弱いことが判明しますね。将来大丈夫なのかな…いや余計な心配ですね。

フリージアゴッドスピードルート

技工科所属で刀鍛冶志望ということから、大して派手な展開は見せないだろうとたかをくくっていたら大間違い。刃道における介添人の重要さを思い知らされるルートとなりました。

それが最も活かされたと思うのが、演武祭本戦における萌生菜VSしおん戦。刀輝は萌生菜と、しおんはフリージアと組み、互いに持てる力を全て出し切ったオリガミを作り、萌生菜としおんはそのオリガミで試合をするというもの。介添人と選手は通信でやりとりすることができ、オリガミの制御コードなどをいじることも可能なため、なんだかんだと重要な役割なのに今更気づきました。共通ルートで分かれとも言う。

さて、肝心の試合なわけですが、これがまた熱い試合な上に互いに奥の手を仕込みあっていて常に何がおきるかドキドキさせられるという面白いものでした。

一番驚いたのは萌生菜のオリガミが双剣だったことですね。

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二刀流が二本の刀を同時に扱う流派であるのに対し、双剣は二本でワンセットの武器という違いがあるようです。二刀流は二本の刀を攻撃と防御に分けるのが基本らしいですが椿は二本とも攻防自在にできるんだとか…

話を戻して、刀輝の用意した双剣は萌生菜のスピードを活かしつつさらには斬撃のスピードまで上げてくるという仕様。オリガミに仕込まれた機構はフリージアにすぐに見破られてしまうものの、私としてはこれまでおバカキャラでしかなかった萌生菜がめちゃくちゃ輝いてるように見えてしかたありませんでした。

一方のフリージアはしおんの精神感応係数に応じたスペシャルなオリガミを用意。普通に強いのですが、なによりも驚くのは、フリージアの状況に応じてオリガミに調整を加えてしまう高度なプログラミング能力と分析力と判断能力の高さでした。

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試合中の調整は一歩間違えればしおんのオリガミは破壊され負けとなる状況の中での大胆な行動に刀輝は戸惑いつつも、萌生菜に的確な指示を飛ばしていたと思います。この試合に関しては、萌生菜としおんだけのしあいではなく、刀輝とフリージアも含めた4人の熱い死闘として目に焼き付いていました。互いの本気をぶつけ合う最高の試合展開だったと思います。

結果は僅差で萌生菜が負けしおんの勝利となりましたね。試合後に刀輝がシミュレータールームで萌生菜にもう泣いていいんだぞと言って、萌生菜が泣いたシーンは心にきました。本気でぶつかりあったからこそ、負けて悔しい。それがにじみ出ていたと思います。

この試合のあと、刀輝とフリージアの関係も進んでいくわけですが、なんというか、エッチシーンにおいてフリージアがおもらしキャラになっちゃっいましたねー

それは置いておいて、刀輝と一緒にしおんのための新しいオリガミを作り、椿との戦いには負けたものの、椿の刀にひびをいれたことで椿は斎匠を辞退しフリージアがその座につく形に。でもフリージアはこれに満足せず変わらず刀輝のもとで学ぼうとするわけで、なかなかにすごい女の子だなと思いました。

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フリージア攻略後の起動画面。彼女の笑顔が眩しい!

 藍原しおんルート

おっぱいが大きくて控えめでかわいい女の子。こういう娘好きです。はい。

一度は刃道をやめようと思ったところを刀輝に声をかけられ、彼の指導を受けてめきめきと才能を伸ばしていくその様子は目を見張るものがありますね。

物語としては、刀輝がしおんの持っている霊刀をオリガミとして使えるようにしたあたりから徐々に刀輝に異変が起き始めていくわけですが、それが桜夜ルートへの伏線の一旦を担っていたのではないかなーと思っています。

演武祭本戦では、葵に勝ち、椿に負けこそしたものの、しおんの実力がとてつもないものであることは明らかで、精神面まで鍛えてしまえばほぼ負けることはないんじゃないかなーって思いながら見ていました。

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しおんが刀を持つCGはどれも力の入り具合がすごくて、かっこいいものばかりなんですよね。控えめで優しい彼女が見せる勇ましい姿というのがこれまた違った印象に映るわけです。

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かと思えば、水着を着てのこんなあどけなくもかわいい表情も見せてくれるのですからしおんはたまりません!本当にかわいい!

さて、演武祭はちょっと早めに終わった感じになるのですが、本番はここからで刀輝に取り憑いていたマガツミが封印を解かれ桜夜を殺そうと動き始めます。

しおんルートではひばりもちょいちょい絡んできており、2人になぞの勾玉を渡してきます。後に効果を現すわけですが、ひばりが只者ではないことはなんとく察しました。

マガツミは刀輝を乗っ取り実際に被害を加えていく中、教師である巫琴は退魔師の派遣を要請。退魔師に退治されると最悪刀輝自身も消えてしまう可能性を指摘されたしおんは、愛する人を救うため、一人マガツミをおびき出し戦うことを決意します。

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マガツミに乗っ取られた刀輝と戦うしおんは精神面の弱さをつかれて劣勢に立たされてしまう場面が何度かあったように思います。でも、勾玉を通じて刀輝の思いを聞き、覚悟を決めて立ち向かい、マガツミを討ち果たした彼女はまた一つ成長したのではないかと思います。真剣を向けることの怖さ、刀を扱うことがどういうことか、そうしたことをしおんは心に刻み込んだのではないかなと。

それにしてもですね、個人的に思ったことなのですが、マガツミさん喋りすぎなんじゃないですかね?自分がどうしたいかだけでなく、これまでの経緯とかべらべら喋るじゃないですか。お前こそ戦いに集中しろよ!って思わず言いたくなりました。

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しおんルート攻略後の起動画面。人前で愛する人にキスをする大胆な場面ですね。大好きな人のためならどんなことでもやってのけてしまいそうな彼女のことがとても大好きです。ほんと、しおんみたいな女の子を嫁にもらいたいです。

追加のエッチシーンがまさかの授乳手コキだったのいいですね!最高ですよもう!

上和泉桜夜ルート

 ルートロックがかかっているのも納得な出来と言ってよいと思います。

他の3人の攻略が前提にしており、それらで得た情報からマガツミや都子の目的、ひばりの正体、綾瀬の正体など、全ての伏線を回収しにかかってくるルートですね。

桜夜との恋人関係が思った以上に早く進展してこれで大丈夫かと戸惑いましたが、2人が恋人関係でいることが物語に大きく影響するようにも見られたのでそれでよかったのかなと。なんていうんですかね、このルートで重要なのは桜夜と刀輝の絆だったのではないかなあと思ったのですよ。

綾瀬の依代となっていた鏡を使って作ったオリガミ”天桜夜”はとてつもない強さを発揮し、羅刹を目覚めさせると学園最強の椿を圧倒しなぶり殺しに近い状態にもっていくので恐ろしかったですね。

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この禍々しい雰囲気。危険な状態なのにかっこよくも見えてしまいました。

フリージアの力を得て天桜夜の暴走を止めた刀輝ですが、この後から都子が動き始めますね。これ以降桜夜が刀を振るう場面が見れなくなるので、桜夜の戦う姿をもっと見たかった私としては少し残念ではありました。

都子は天桜夜を学園の宝物庫から盗んだあと、天桜夜を新たな依代としたマガツミに操られることなく、というか自分の言いなりにしようとしてる感じ…

というか、都子は強い剣士と本気で戦って死にたいという自分の願いにとことん忠実でそのためなら何でも利用する人間に見えましたね。

医療室で寝ている桜夜を殺そうとしたら椿に妨害されますが、椿に瀕死の重症を負わせて桜夜を誘拐して刀輝を誘い出す状況を作りだしました。この時、椿が刃道から外れた人を殺すために剣を振るう姿勢が見えたのは意外でした。

で、刀輝を強力な結界の中に誘い出して都子は刀輝に真剣勝負を申し込むわけですが、都子が強すぎるというか、刀輝が本気になりきれてないというか、それで都子がぶちぎれて桜夜の太ももに剣を突き刺して…

なんかもう途中から都子が悪役みたいになってきたなあと思ったのですけど、自分の欲に忠実なだけであって、刀輝の実力も買っていたので本気を出させるために最後まで希望をもたせるようなことをしていましたね。マガツミがこれを許していたのも、刀輝も上和泉の血を引く人間で殺す対象だったからなのだろうなーと思いながら見ていました。綾瀬がマガツミの言葉を代弁するように出てきたのには驚きましたけどね。

そして、刀輝が自身の刀を取り上げられ負けが確定した一方、結界の外ではひばりとしおんが力を合わせて結界を破壊。これを察知した綾瀬の言葉で都子の手は止まり、さらに飛んできたしおんの霊刀を見て綾瀬は刀輝にそれを持たすなと焦り出すも都子は無視。というか、これで強くなるなら強くなってくれよって感じでしたね。

ここからはあっという間だったと思います。しおんの霊刀を握った刀輝は羅刹の力を発動させて都子を上回る動きで圧倒。なにこれ、桜夜と椿の決勝戦の焼き直し?って思うぐらいの展開にポカーンと…ともあれ、刀輝は天桜夜にひびを入れ、その後の一撃で刀をへし折り都子に痛烈な一撃を加えて戦闘終了。

都子は本懐を遂げたようなものなのでここで殺すように言い、刀輝もそれを受け入れるものの、桜夜がそれを拒否。正直、自分の命を狙ってくる相手を活かすだなんて正気か?って思ったのですが、桜夜には刀輝に人を殺すようなことをしてほしくなかったのかな、いやもっと大切な何かに気づいてほしいという思いでもあったのかなあと。

全てが終わり、桜夜の胸の傷跡も呪いによるものでマガツミの消滅とともに消えるという事実が明かされ、綾瀬との別れを経てエンディングへ。

エピローグでは物語がから6年経ち、刀輝と桜夜の娘である輝咲が登場。卒業してすぐ子どもができてその後2人して叢雲学園の教師になるってこれまたすごいことするなあと。メイン・サブ含め各キャラクターのその後も語られいい感じにまとまったのではないかと思います。

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桜夜ルート攻撃後起動画面。このためだけにCG用意していたみたいですね。

 おわりに

作品全体としては、どのルートも戦闘シーンがとても熱く、躍動感にあふれており一度戦い出すと最後まで目が離せない面白いものになっていたと思います。

また、上には上がいるというのを思い知る作品でもあるなあと。学園最強と呼ばれる椿の上には都子がいますし、都子の上にはしおんの霊刀を持った刀輝や朱雀院家の本家の人間…といった形で。でも、誰も自分が最強なのだと奢っていない所がいいです。

覚悟や信じる心、神とはきまぐれなものじゃよなど、考えさせられることはいくつもあったなあと思いながら楽しくプレイさせていただきました。

今回も長々と書き連ねてしまいましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。そろそろ艦これの夏イベが始まるので、次に記事を書くのは間が空きそうです。

月に寄り添う乙女の作法 感想

最近エロゲはストレスなくプレイできる最も自分にあったゲームなんじゃないかと思うにこつきです。乱数にも運にも邪魔されず、テクニックも要らない…うん、すばらしいぞエロゲ!

さて、今回プレイするのは萌ゲーアワード2013大賞受賞作品「月に寄り添う乙女の作法」通称つり乙です。なお、今回はアペンドディスクを単品購入してアフターまでプレイしています。アフター未プレイの方にはネタバレしますのでご注意を。

7/28にスタートしてプレイを終えたのが8/12なので約半月といったところでしょうか。かなりのペースで進めていたと思います。

購入した理由は貼り付けたツイートにもありますが、

・女装潜入ものをやるのが初めて

・服飾をテーマにしているのは珍しい

・主従関係の描きが方が絶妙と高評価だったので興味を持った

・ルナ様ありがとうって言いたくなる理由が知りたくなった

というのが主な理由です。初心者にオススメのエロゲとしてとあるサイトで紹介されていたのを真に受けたとも言っていいのですが、全くの初心者にはちょっとレベル高いんじゃないかなーとプレイしながら感じていました。だってさ、女装してのエッチシーンってレベル高くないですか?しかも主人公の女装が完璧といっていいレベルなのでなおさら…ね?

ま、そんなことはさておき、プレイしてみた感想を書いていきますね。

シナリオ構成、ぱっと見の感想

一度は閉ざされたデザイナーへの夢を諦めれない主人公が女装して桜小路ルナの付き人として聖フィリア女学院に潜入し、個性豊かなお嬢様達とその付き人達と12月のフィリア・クリスマスコレクションを目指して服飾の勉強をしていくお話。

選択肢の数は少なめで、ルートロックもかかっていないので攻略順は誰からでも可能。なお、BADENDも用意されていますがこちらは続編となる乙女理論へ続くためのルートとなっていますね。こういう作りはなかなか面白いものだと思います。

なんか、ちょーざっくりとした見方ですけど事細かに書いていてもしょうがないので大筋だけにしています。物語の中ではフィリコレが一つの目標になっていて、そこにいくまでの間に主人公の女装が兄の衣遠とヒロインにバレて、フィリコレをどう乗り切るかという流れですね。

ぱっと見の感想は当時のツイートを見たほうが早いと思うのでそちらをペタペタしておきます。

まー、みごとにルナ様のことばかりですね。いや、でもね、ルナ様に心酔したのは確かです。ルナ様以外のルートやっている時でもそうでしたけど、ルナ様の言うことって一言一言が身にしみるのですよ。何度も泣かされました。

また、この作品はルナ様の存在感がすごく強くて、彼女が才能の塊であるだけでなく、器の大きな人間でもあることがあってかどうしても他のヒロインが一歩見劣りするぐらいの印象がありました。

一方、もう一人存在感の大きな登場人物がいました。大蔵衣遠です。彼が登場した時に流れるBGM「愛を拒み覇道を行く天才のテーマ」がめちゃくちゃかっこいいというだけでなく、彼の放つ言葉とプレッシャー、入学式での言動、鬼畜ともとれる行動の数々は見ていてびっくりしました。私の衣遠に対する最初の評価は「言ってることは分かるがやることは酷すぎる」というものでしたが、プレイを進めアフターまでこなしていくうちにその評価は大きく変わることになりました。結局のところ、彼は大蔵家を手に入れることが目標であり、その道である覇道を進むことは鬼畜の所業だと言っていましたし、彼は彼の道のためにひたすら突き進んでいたのだなと。あとブラコンかよ…と思う場面も。りそなといい大蔵家とはまったく…

そんななこんなで、ルナ様と衣遠という強烈な印象をもつ2人はどのルートでも重要な立ち位置にいたと思います。衣遠が出れば緊張感が高まり物語の展開が変わってきますし、ルナ様は必要な時に必要な言葉を主人公やヒロイン達に投げかけてくれる。そうして物語は動いていく…という風に感じました。

共通ルート

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遊星が女装する前の心の言葉。そうですね、負けですね。でもそれでも自分の夢のために女装+メイドなんてすごい…主人公本気なんだなって思わされたシーンでもありました。個人的にはりそなが歪んで育ったけどかわいいなこんちくしょーとか思いつつ。

さて、そんな遊星の女装した姿小倉朝日の姿を見た私は…

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Σ(゚Д゚)

これではたからみて男だと分かるか普通…出来すぎてて怖いわ。という感想でした。

とはいえルナ様の付き人にもなれたのはよし。

そして桜小路家で共に過ごすことになるルナの友達のお嬢様3人。

共通ルートは至って平和だなーと思いました。

クワルツ賞に関わる問題で衣遠が出てきてルナ様の家庭事情があまりよろしくない件が出たものの、基本的には大きな問題は起きずといった感じだなーと。湊にだけ正体がバレていますが、うっかり言っちゃったとかいうミスをしない湊すげーと。

その一方、朝日はデザイナーではなくパタンナーとしての才能を見せ始め、ルナ様にも一目置かれるようになりますね。私もこの作品をプレイしてはじめてパタンナーの存在を知りました。2次元で書かれたものを3次元で立体的にするのはまた別の能力なんですね。こういう影で支える人たちのことまで覚えておきたいものです。

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共通ルートで笑わされたのはこのシーン。ルナ様いくらなんでも酷すぎますww

ユーシェが教室で「モトカレは犬ですわ!」と言った時のあのやばさw

文量も長くなってきたので個別ルートの感想に移りまーす。アフター込です。

ユルシュール=フルール=ジャンメール ルート+アフター

ルナ様もライバルと認めるだけの才能を持つユーシェですが、ユーシェ自身はルナには叶わない部分があり実は劣等感に苛まれていた。そこに朝日が加わってユーシェの持てる才能を発揮させていくという流れですね。

普段強気に出ているユーシェの本心を知った朝日はその交換条件として自分の正体を明かし、次第に恋仲になっていくわけですが、文化祭の時に一つの山場がきますね。

主人であるルナに逆らった罰として朝日に対して、ルナは朝日に醜態を晒す命令を下しそれに対して恋人が目の前でそのように扱われることに対して憤り悲しむユーシェなわけですが、この場面はルナ様がユーシェに発破をかけてるようにも見えました。

そうしてルナ様とユーシェの2つの衣装を12月のフィリコレに出すことが決まった矢先に学院長代理である衣遠の突然の決定(職権乱用)でフィリコレに出す衣装が3点までから1点のみに変更されます。でもこれは朝日の正体を遊星だと知った衣遠が弟を捻り潰すためにやったことでしたね。そりゃまあ、朝日の存在自体認めてはいけないのが普通なものの、衣遠の要求きつすぎないかとプレイしていた当時は感じました。

裏を返せば、お前を認める機会をもう一度やる。やってみろ。ダメなら引きずり落とすという感じですかね。サーシャがスタンレーと過去のつながりが強かったこともあってたった2人での衣装製作は無茶がすぎねーかと思いつつも、生花(エーデルワイスに似た花なんだったっけ?)を使った仕掛けでユーシェの故郷スイスを連想させる仕掛けとレベルの高いドレスとスイス人であるユーシェが着ることではじめて魅力を発揮させて最優秀賞を取る流れは素直にすげーと感動してました。

アフターは思うように結果を出せないユーシェの再起動をかける物語という印象でした。が、衣遠がユーシェに対しての具体的なアドバイスをしていたのはちょっと驚きでした。でもまあ、才能ある人間に、学院長として何か言うのは自然なことだろみたいな感じだったのでそれもまあ自然なことなのかなって。

それ以上に、話があれよあれよと進んで衣遠がジャンメール家と話をつけて卒業後は遊星とユーシェが結婚する流れになったからええーって。。。今思えばこれも衣遠が覇道を突き進むためにあえて結婚の話を用意したんだろうなと。

本編では涙を流すことが多かったユーシェでしたが、アフターではだらけつつも楽しく元気に笑っていたのが良かったと思います。

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花ノ宮瑞穂 ルート+アフター

幼い頃に男子からうけたイタズラが原因で極度の男性恐怖症という設定のグラマラスなヒロイン。朝日には親友以上の過剰なスキンシップを求めていくため、どのルートでも朝日が正体をバレるのが一番恐れている相手だったと思います。

瑞穂ルートでは親友としての友情を育んでいった山場で衣遠の策にはまり最悪の形で正体がバレるという展開なわけですが、この場面への持って行くまでの流れはおみごとだと思いました。なんといいますかね、じわりじわりと追い詰められていって気づいたらもう逃げ場はないぞっていう形に見えたのですよ。

瑞穂が朝日の正体を知り、呆然とするシーンは印象的でした。これは辛い。

そしてここから物語が一気に加速。

屋敷にもいられなくなったと悟った朝日は全員の前で自らの正体を明かすわけですが、その後にルナ様からかけられた言葉にとにかく泣きました。

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ルナ様の器の大きさを感じた瞬間でした。自分にたいして嘘をついていた人間にこんな言葉をかけてやれるだなんて。でもそれは、朝日のことをきちんと見ていたからこそなんだろうなって。

その後の北斗との会話も印象的で、自分が朝日の正体を知ってしまった時に話し合いもしようともせずにいたこと、朝日に勝手に期待をかけ勝手に失望したことなど。

そうして朝日の周りが固まってきたことで、朝日は瑞穂のための衣装を作り続ける日々へ突入。花ノ宮家の邪魔が入るもギリギリで12月のフィリコレに間に合い瑞穂は朝日の作った衣装を着て出場して最優秀賞を取るわけですが、この時の衣装がとにかくかわいかった!!

衣遠は結局出し抜かれた形となり渋々学院へ通うことを認めている感じですかね。

フィリコレが終わってはじめて、朝日は遊星として思いを改めて告白し瑞穂と結ばれてゴールインする流れはとても暖かく、見ていて気持ちの良いものでした。

アフターでは本編で何かと絡んできた花ノ宮家の後始末と、出し抜かれる形になった衣遠からの小言をもらう形といってよいでしょうか。

花ノ宮家本家も衣遠も言いたいことは一緒で、遊星を認めるかどうか試させろって感じですかね。花ノ宮では弓道で、フィリア女学院では正体を明かすことで、遊星の存在を認めさせろと。それぞれの場面において、瑞穂は大きな影響を与えていたと思います。彼女の精神的な成長は遊星を支え、花ノ宮本家にも、フィリア女学院にも遊星の存在を認めさせました。でもね、まさかフィリア女学院に朝日レベルの女装男子が入学を許可されるようになるという結末は予想していませんでしたよ。

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フィリコレが終わって改めて告白するシーンのこの瑞穂が好きです。

柳ヶ瀬湊 ルート+アフター

アフターまでやってはじめて完結するルートだなと思いました。理由は単に本編では衣遠の絡みがなく終わってるからというだけなんですがね。

衣遠がいつ朝日の正体に気づくかはルートによって異なっているので、湊ルートでは湊が学院を去った時に同時期に去った朝日の素性を追っていって気づいたのかは知りませんけども。

共通ルートで正体がバレてしまっているので恋愛への発展はわりと早めな感じでした。

話の展開は同級生が柳ヶ瀬運輸の悪口を親に言って取引先をなくさせ経営が逼迫するころから進んでいきますね。まさか倒産するとは思いませんでしたがいくらなんでもそこまで簡単に倒産させられるものなのか?という疑問は残しつつ。。。

朝日は自分の夢を持ちつつも、大切な人と一緒にいたいという思いをとり正体を明かして桜屋敷から出ていき湊と一緒にいくことを伝え、その後は滋賀で働き大阪のメイド喫茶で働きという流れに。

なんか、服飾の話どこいったんやーって感じがしてましたけど、ルナ様たちは暖かく支援してくれていてなんだかのんびりしているルートだなと感じていました。

アフターでは、瑞穂の指示により花ノ宮家による出資をうけてメイド喫茶2号店を東京に開店。日々忙しく働く中、突然店舗が入ってるビルのオーナーが変わり店に審査が入ることに。ここで審査にくるのが衣遠になるというわけで、やっと物語が動く…と思ったものです。実際の審査も何かとやりとりがされるのかと思えばさほど酷い展開にはならず、お店の営業は継続OKとなったばかりか、朝日、湊、七愛のフィリア女学院への復学を認めるという話になってなんじゃそりゃーと。

柳ヶ瀬運輸倒産の顛末を学院側が見過ごしていたから湊の学費全額免除は分かるとして、朝日のことはどこを認めたのかなあって。

湊はヒロインの中では目立った才能は引き出していませんが、小物やアクセサリー類、内装関係で才能を発揮していましたね。最後はこういう所が評価を受けていたのはよかったと思います。

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湊はやっぱり元気な笑顔が一番です!

桜小路ルナ ルート+アフター

ここに来るまでの間、なんどルナ様の言葉に心をうたれてきたことでしょう・・・

だから、ルナ様ルートには期待していました。そしてそれだけの感動がありました。

というかですね、ルナ様だけシナリオの力入りすぎでね?って感じるほどでした。

ルナ様ルート入ってまず驚いたのが、フィリコレに向けて衣装を3着作るということ。デザインはルナ様、モデルはユーシェ、瑞穂、湊の3人がそれぞれつとめるという構想の大きさに他のヒロインとは全く違うものを持ってきたなという感じしかしませんでした。パタンナーである朝日の作業量は増加するわけで、忙しさが増していきましたね。その一方で朝日がルナ様のためにドレスを密かに作り始めたのをみて、あ、これ最後に使う伏線やんって気づいてしまったのはお約束でしょうか。

文化祭の時にはルナ様の幼い頃のお世話係だった丸目が登場することで、朝日はルナ様が過去に受けた仕打ちを知ります。最も信頼していた人物からの裏切り、これほど人の心を傷つけ殻に閉じこもらせるものもないでしょう。聞いていて恐ろしい内容でした。

それでもルナ様は負けずに丸目を追いやったわけで、強すぎやしないかと思いつつも、朝日が来たら何かがこみあげてきたんだなーと。ここでキスしちゃう!?とびつくり。

ルナ様と朝日が互いの信頼を深め、朝日がルナ様へ自分の正体を明かすことを決めフィリコレの後に互いに…と決めていたところで衣遠が動き出しますね。

衣遠がまさかの盗作!?おいおいそこまで落ちたか?と思ったのはともかく、衣遠のこの時の真の狙いはアフターで明らかになりますね。

さて話をもどして、ボイスレコーダーまで持ち込んで盗作だと講義するルナ様達を尻目に衣遠はユーシェ、瑞穂、湊の家族の話や弱みを持ち出して反論を封殺、ルナ様だけになった所で朝日の正体を暴露させ朝日班自体をバラバラに、ルナ様は朝日の正体を知っても何も動じることなく、ひたすら言葉を投げかけていたのがすごくて、ルナ様には感服するしかありませんでした。

ここからはもう遊星とルナ様の物語と言っていいのかな。密かに作っていたルナ様のドレスを完成させてフィリコレにルナ様に着てもらう。そのために毎日寝る間をおしんでの作業が続いていきますね。りそなの助けもかりつつ、フィリコレ前日にルナ様に出会い言われたこのセリフ、

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主従関係から恋人関係へと変わるためのルナ様からお言葉。身にしみます(´;ω;`)

そしてフィリコレに行くとルナ様の登場シーンだけ画面がスライドする仕様になってるわルナ様のドレス姿が素敵すぎるわでもうやばかったです!!!

文句なしの最優秀賞ですが、ルナ様は自分の名前しか書かれていないことに抗議しますね。衣遠は不機嫌になりつつもジャンが名前を加えるわけですがここもびっくり!

なんと単に朝日班って名前を加えたのではなく「遊星君と愉快な仲間たち」って入れてる!ジャンは遊星が作ったってわかってただと!?うそーんってなりました。

衣遠はそのことに気づき、遊星の才能を認め、大蔵家の人間、自分の弟と認めるという大団円とも言える終わり方になったなあと感じました。

アフターでは、ルナ様が遊星の母への挨拶を行う場面から始まり、桜小路家本家に婚約を認めさせる傍ら遊星とりそなのフィリア学院受験の3ヶ月が語られますね。

さてここで衣遠が盗作を行った答え合わせも出てくるわけですが、

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一場面しかスクショしてないですけど、衣遠からしたら服飾という世界が盗作もまかり通ってしまうような酷いものだと教えてやりたかった、お前の夢を消し去りたかったのだと。でも俺はお前たちに完敗した。

最初はびっくりでしたけどね。ですが、衣遠のとってきた行動を振り返るとああそうだったのかと納得する部分もあったりします。ほんと、衣遠への評価はアフターをやる度にどんどん変わっていくので新しい発見があって面白かったです。

面接試験へ向かうりそなへのルナ様からのありがたいお言葉

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自分の好きなものには正直でいろ。常にそうありたいものです。

桜小路本家でのやりとりは、選択肢により変わりますね。私としては恋人ENDの形が好きです。愛する人のために本気になった遊星の勇姿がかっこいい。

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ルナ様の美しさと遊星のかっこよさと桜に乾杯

まとめ

最初はどんなものになるかと冷や冷やしていましたが、蓋を開けてみるととても面白い作品でした。ヒロインはルナ様が突出していて、常にルナ様ありがとう!ありがとうございますお優しいルナ様とかしか言わないし、Twitterで感想書く度になんで毎回ルナ様のこと入ってんのとか言われる始末ですっかりルナ様信者になりましたw

主従関係を扱う作品にははじめて触れたのですごく新鮮で、これをもちいたエッチシーンのレベルの高さはすごいなあと。ルナ様ルートにしかなかったですけどレベル高くて私にはまだ早かったです。

アペンドディスクは単品で購入したため、衣遠兄様の華麗なる一日もプレイしています。ギャグキャラと化した衣遠兄様ひたすらワロタwww

今までやってきたエロゲの中でもトップクラスに入るお気に入りヒロインの仲間入りですよルナ様は。

いつもよりも長くなりましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。

春音アリスグラム 感想

エロゲプレイしてる時って至福の時間ですよね(*´∀`*)

さて、今回はNana Windさんの「春音アリスグラム」の感想を書こうと思います。

エロゲ売り場をふらーっとしていたらおっぱいの大きな美少女が5人もいるエロゲを見つけたのがきっかけで購入したのですが、今回は前評判も評価も何も頭に入れずにプレイしてみました。Nana Windさんの作品も初めてです。たまにはこんな形でプレイするのも悪くないよなと思い、ドキドキワクワクしながらプレイを開始しました。

シナリオ構成について

プロローグ、1章の途中でOPを挟み黄昏部にエリサが加入してから本格的にスタート。

2章(優理)、3章(エリサ)、4章(雪)、5章(一葉)、6章(耶々)は共通ルートとなりつつも、各章にスポットのあたるヒロインが決まっていて、そこでの選択肢の結果で7章から個別ルートへと突入していく構成。

7章は主に恋人になるまでの準備期間で告白して終わり、8章では恋人同士でのイチャラブで進み、9章でシリアスな雰囲気にガラリと変えて問題を乗り越えてエンディングとエピローグへ。その後アフターが開放という流れ。

共通ルートが長く個別ルートが短い印象を受けました。また、構成上Hシーンが8章に2回、9章に1回、アフターで1回の合計4回ずつあるのですが、この形を守りたかったのか無理矢理Hシーンをねじ込んでいるように見受けられる場面もあって、個人的にはもっと柔軟に自然な形でHシーンを入れるよう丁寧にしてほしかったなという思いがありました。

アフターはHシーンが中心でそれ以外は特に何もなく、ただシーン回収して終わってるだけな感じになっていて残念だったなと。個別ルートで語ることは終わってるとはいえ、なんか味気ないものを感じていました。

舞台設定、アーケンカードについて

 運よく初期版を入手できたので設定資料集が手に入っており、湊十区や成稜学園の資料を見た時は素直に綺麗に描いてあるなあと思いました。

それ以上に気になったのがアーケンカードなのですが、いまいちよくわからないシステムだなと思いながら見ていました。レベルアップする条件やカードに変化が訪れる条件など、わかんないことだらけで物語でもあまり深くは語られずじまいでモヤモヤしてばかりでした。プレイ終了後に他の方の感想ブログをいくつか読んでいると、過去作をプレイしているとそこら辺よくわかるとのことで、え?マジ?って感じになってしまいました。

何も知らずにやったがゆえの消化不良だったのかと思うと今回のチャレンジはやってしまった感がありましたが、各キャラがアーケンを使って問題を解決していく姿はみていて楽しかったので、今後機会ができたら過去作にも手をだせたらいいなと思います。

共通ルートについて

長い。とにかく長かった。

謎解きを中心にやるゲームなのかなと思いきや、基本的には主人公達がある程度推理してくれるので最後の決めの部分をプレイヤーが選んでるだけという形は少しものたりませんでした。でも、推理小説を読んでいると思えば特に変わることもないかなと。

共通ルートをプレイしていて疑問に感じたというか後に回収される伏線だなと思ったのは、

・主人公の過去と父親の失踪の真相

・ZEROの正体

・FOOLのカードを北菱の鞄に仕込んだ犯人

・央条財団の目的

・神無月祥子が所持していたアーケンラプラスアイズの能力

・旧生徒会会長が不正に手をつけた理由

・時計塔の秘密

・悠久の場所について

・凛堂家の家庭事情

って上げていったらキリがないか。どのみち各ヒロインの個別ルートで明らかになるだろうと思いながら気楽にプレイすることにしました。

共通ルートで一番面白かったのは3章でエリサがアーケンを発動させて浮気を問い詰めていく場面でした。痛快でした。なんかエリサ性格変わってない?と一瞬思ったほど気迫があったと感じました。6章も面白かったんですけどね、犯人が最初の段階から絞り込めてしまって少し物足りなかったです。

さて、次からは各ヒロインの攻略順に感想を書いていきます。

耶々ルート

最初に攻略するのは耶々だと決めていました。くすはらゆいさんがCVやってるからというのもあったのですが、それ以上に小悪魔的な女の子ってかなり好みなので。

7章8章については特にグッとくるものはなかったですが、9章では耶々の過去が明らかになり、大好きだった父の死の真相を知らされた時はこれはまた重い内容が来たなあと感じていました。

アーケンの共鳴については未来視のことが出てきましたが、颯太郎と耶々はその力には頼らず自分たちの力で前に進むことを決めていました。

それはそれでいいのですけど、アーケンの力についてはあまり掘り下げないつもりなのかなと思いながらプレイを終えたのを覚えています。

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耶々は私服の黒統一も綺麗に描かれていて大好きですが、やっぱり制服が一番似合ってると思いました。おっぱいも強調されていて部長の椅子に座ってドヤってるのが最高にいい!!

優里ルート

一葉がバトルもの、雪が悠久の場所、エリサが時計塔の秘密と物語の根幹に絡んできそうな気配を感じたので優里を2番目に選んだという感じですね。

ここで颯太郎が生徒会に配属されたことを受けて、一葉で風紀執行部、雪で新生会、エリサはそのまま黄昏部でという流れが見えました。まーそなるわなとも思いつつ。

7章の告白シーンは王道というか青春してるなーと思いながらみつつ、8章のイチャラブはあつあつごちそうさまでした。ということで9章へ。

噂一つでガタ落ちする生徒会っておいおいと思いましたが、旧生徒会の残した遺恨がそれだけ大きかったということですかね。橘宵陽がやったことの真相が明るみに出てようやくことが終息するわけですが、まさか派閥を潰すために不正した形をとって旧体制を壊し真実を敢えて語らなかったとは。

それはさておき、優里さんできすぎやしませんかね。

どこまでも大きな慈愛の心を持ち、優秀で家事も料理もできて。6章で北菱を許した時は器の大きさにいたく感動したのを覚えています。でも、そんな彼女だからこそ他人に頼るのが苦手だっということなのでしょう。颯太郎という心を開けるパートナーを得て彼女は一皮むけたんじゃないかなと思いました。

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こんな美少女と毎朝一緒に登校だなんて颯太郎にはヤキモチを焼いてしまいますね。

一葉ルート

一葉のアーケンが明らかに戦闘向けの能力なのでバトルものになるのは必須だなーと思っていました。実際そのとおりになりましたし、央条財団まで絡んできて規模のデカイ話に発展してしまったと思います。

しかしながら、各章あまりだれることはなくバトル要素やシリアスな局面をちょいちょい入れてくれたので個人的にはけっこう楽しめました。

颯太郎の過去と一葉の努力する理由が判明するだけでなく、央条財団の役員からは颯太郎の父親の失踪の真相まで明かされて役員のおっさんえげつねえと思いつつも、名前も立ち絵も与えられずただの役職名と黒い人物の立ち絵ですまされたおっさんが不憫でした。

このルートでは一体何が条件なのかは分かりませんが、アーケンカードがレベルアップしたり異なる能力を獲得するという現象が起きていて最初ははっ?ってなってました。

そして極めつけは役員のおっさんを倒した波動びーむ?の発動。なんかよくわからん。でも颯太郎が自分の心と力を制御し悪党倒して万々歳でおしまい。

Hシーンを無理にねじ込んだ気がしたのが9章の央条財団のフェリーに乗り込む前でした。このシリアスな場面でその流れになる?と疑問を抱きました…

そんな一葉のルートでしたが、一葉のどこか抜けてる上に隠れオタクでなんだか萌えてしまう部分がよくて、個人的にはそばにいてほしいというかほっとけないなと感じました。梢もこんな気分なのかな。

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一葉がアーケンを発動した時のCGはお気に入りでかっこかわいいを両立している気がします。アーケンカードが軍事利用されたらこうなるを具体的に描きたかったルートなのかなとも思ったり。

雪ルート

7章のできが一番よかったと思っています。料亭をやっている事情もあってか、両親にあまりかまってもらえず誕生日も祝われることもなく、でも反抗もせずにどこか自分の気持ちを表に出さずセーブしながらやってきた雪。そんな彼女に仲間たちが開いてくれた誕生日パーティでの雪の涙をみたらこっちまで熱いものがこみ上げてきました。正直ここで終わってもよかったなーと思いました。

しかしそんなわけにはいかず、8章では他ルート同様にイチャイチャをして本番の9章ですね。悠久の場所が危険な場所だと颯太郎に聞きつつもそこにこだわる理由は、彼女の過去に払拭できないものでもあるのかな?と思っていたのですが、そういうわけではなかった感じかなと。

悠久の場所に入って彼女が望んでいたことは現状維持なのではないかと思いました。颯太郎と離れたくない、卒業して離れ離れは嫌だと、いずれやってくる未来を恐れ現状を維持し楽しい時間にずっとい続けたい。そう願っていたのだなあと。

けれどもそれは颯太郎によって止められ、雪は前を向き未来にむかって歩むことを決めました。悠久の場所からの帰還による時間のズレが2日で済んだのは奇跡だと思ったのですが、物語的にもここらへんに落とさないとまずかった感じも見えるのかなーと疑ってみたり…

そんなこんなではありましたが、雪はかなりかわいかったなと思います。たぶん俺の嫁って言いたくなるキャラ。個人的には一葉といい勝負。料理できる、オタク、おっぱい大きい、美少女。最高じゃないですか!

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和服を着るキャラってエロゲやってても少ないと感じるので、着ているのを見ると新鮮に映ります。着物Hはいいですね。

エリサルート

時計塔の秘密を探りにいくことが物語の根幹に触れるような気がして最後に回したルートとなりました。個人的にはこの選択間違ってなかったかなと思ってます。

このルートで気になっていたのはやけに遥が絡んでくるというところでした。颯太郎に言うことが伏線だと言わんばかりの語りっぷりでこれ何かあるなと勘ぐりました。

学園の七不思議をあっさり解きつつも、エリサとの交際は順調にスタートし遥のこと以外大きく気になる点はなく9章へ向かいました。

ZEROが七星の間でよこした手紙で遥への疑いがさらに強まり、6階層目(だったかな?)で核心へ変わりました。正直マジカヨってなりましたけど。

颯太郎が死ぬ度に時間が巻き戻った原因がアーケンカードとクロノグロームの反応らしいですが、そこらへんどういう理屈なのかよくわからないし明かしてもらえなかったのでちょいと残念ではありました。

とはいえ、この効果のおかげで謎が解けるわけですが、9章のこのシリアスな場面にHシーン入れるのかよ!ってなりました。ここも無理矢理感がありました。

そんなごたごたがありつつも、最上層までやってくるとZEROの正体が判明しますね。

彼が颯太郎を刺した理由もここで判明し、彼が自身には未来がもうわずかしか残されていないこと、颯太郎と楽しく過ごしていた過去に戻るために、生きるためにクロノグロームを狙っていたことも分かりました。でも、それ以上に驚いたことは、彼がFOOLのアーケンを所持していたことと、発動させた能力がラプラスアイズであったことでした。ここは一瞬目が点になりました。ラプラスアイズって、それ別ルートで神無月祥子が過去に自分が持っていた能力って言ってたよなあ、ということは彼女が以前持っていたアーケンはこれ?なのか?と。どういう経緯でZEROとなった彼が入手したかは語られていませんでしたが、まーほんとびつくりでした。

しかし、彼は能力に耐えられませんでしたし、そればかりか最後は颯太郎と別れることになりましたね。ここでエリサと共に時を戻して彼を助けるなんて流れもあったかもですが、助けたところで彼の未来は変えられないでしょうし、いい結末にはならなかったのではないかと思います。彼の存在が消滅し、ZEROの存在(というか概念?)だけが残る苦い終わり方になりましたが、これには過去に囚われ執着して生きるのではなく、未来に向かって生きていこうという思いでも込められていたのかなと思ったり。

さて、ストーリーばかりでエリサの魅力がまったくですね。

他の方のブログも見ていると、エリサの私服姿かわいいって意見があったのですがほんとそのとおりだと思います。

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エリサはお姫様だからやっぱドレスと思いきや私服のほうがレベル高くてグッド!

サブキャラに関して思ったことをつらつらと

・瀬間梢

こんな兄思いな妹が欲しい!梢のためなら兄妹の関係なんて…!

・北菱摩秀

単なるウザイ奴かと思っていたら根は真面目で純粋な奴だった。だが暑苦しい。でもそこがいい。6章で優里の信者になったのは仕方ない。あれだけのことして許さたらもう信じるしかない。

・遥由宇

颯太郎の良き友達だと思ったらまさかの展開になった。

・須藤弦

最後まで頼りになるよき友人だった。朝陽とくっついてほしい。

・橘朝陽

厳しいけれども面倒見がいいしいいお嫁さんになれそう。須藤とくっついてほしい。

・笠倉乃々花

こういうノリのいい女の子って好き。攻略対象に入ってもいいんじゃない?

・浮気澪

食えない人。彼女みたいな転んでもただでは起きない精神は見習いたいもの。

・佐伯まおり

有能なのかどうかよくわからない人。でも人を見る目は確かなのだと思う。

・神無月祥子

お姉さんになってほしい。甘えたいというよりは尊敬すべき姉として家族になりたいと思うタイプ。颯太郎に与えたアーケンカードの入手先が気になった。

全体を通して まとめ

なんの事前知識も入れずにプレイしたため、分からないことだらけで頭の中を整理するのにも時間がかかりましたが、個人的にはけっこう楽しんでいたと思います。

萌ゲーアワード2017純愛系作品賞を受賞していたこともプレイ終盤になってから知りました。萌えと巨乳を売りにしているだけあってキャラにはすごく力が入っていたと思います。魅力的なヒロインばかりで誰が一番か決めろと言われても難しいです。

しかし、シナリオ重視で美少女ゲーを楽しむ私にはシナリオとしては物足りなく感じる部分が多く、語られない部分も多かったため消化不良で残念な部分はありました。

それでも、過去や今を維持することにとらわれず未来に向けて自分で進んでいこうというメッセージを受け取ったと思っています。

続編の白恋アリスグラムが発売されるまでもう少しですね。こちらもプレイするつもりですが、艦これの夏イベの動向によっては発売直後とはならないかもしれません。でも、せっかくここまで楽しんだのだからいずれはプレイしたいと思います。

今回は珍しく共通ルート、個別ルート、サブキャラと細々感想をかいたので量が増えてしまいました。最後までお読みくださりありがとうございました。

アマツツミ 感想

前回の金色ラブリッチェから日が浅いですが、今回はアマツツミの感想を書いておこうと思います。はじめにどーでもいい話をしますので、さっさと本題にいきたい方はアマツツミの画像が出てくるところまで読み飛ばしてください。

 

で、なんでこんな時期に書くのかですが、、、

 

アマツツミのプレイそのものは昨年12月末頃に始めていました。しかし、年が明けてからは艦これの冬イベの準備に追われ、3月までイベントをやり、4月からは次のイベントの準備をやり、5月からはまさかの大規模クラスのミニイベントで6月中旬までつきっきりになり、その後ようやくアマツツミを再開する時を得たわけです。

で、7月1日にアマツツミが終わったのですが、次にプレイする金色ラブリッチェで問題が発生しまして、その対応とちゃんとゲームが起動できるかを確かめようとしたらハマりこんでアマツツミの感想そっちのけでプレイしちゃったーという流れです。

なので、プレイを終えてから約半月後の感想で忘れてる部分も多く読みづらい部分もあるかとは思いますが、どうかお許しを…

「アマツツミ」の画像検索結果

さて、ここから本題に入ります。Purple Softwareさんの作品はアオイトリに引き続き2作目となります。巷では”シコイトリ"に”シコツツミ”なんて呼ばれているようですが、一体誰が考えたのでしょうね。Hシーンの作画がすごく力が入っていてシコるのにもってこいなのじゃ~という気持ちはわからんでもないのですが(-_-;)

シナリオ構成、全体に関して

ほたるがメインの基本一本道な構造で、一話終わると該当しているヒロインへの派生ルートが選択できるという単純な構成なのでわかりやすいなと思いました。

その反面、攻略順が予め定められているので自由にできないのはどーなのかなとも思いつつも、開発コラムを読んでいくうちにシナリオへの強い拘りと緻密さを感じたので、それならばその流れに乗ってやってやるぜ!的な感じでプレイしていました。

全体としては、出来はすばらしいし各ヒロインの物語も綺麗につくられていたと感じています。派生ルートは基本的にヒロインとイチャイチャするだけでしたが、本筋ルートで必要な事はすべて描かれていましたので、選んだヒロインを愛することを選んだらこうなるよーという感じで見ていました。おまけ的な感じですかね。

また、メインのルートで適宜挟まれるヒロインとのエッチシーンがどう影響するのかに目が行ってました。ほたるが突然教室で抱いてくれと言ってHシーン入ったり、愛ルートなのにこころとのHシーンが入ってきたり等、たいていのエロゲってキャラのルートに入らないとHシーン行かないのに突然はいってくるのでびっくりはしますね。

アオイトリではいきなりエッチシーンからスタートしていたことを思い出せば何を今更驚くことかとも思ったのですが。

最大の見せ場であるほたるは伏線回収含めクライマックスまでドキドキワクワクが止まりませんでした。時間は空いたけど、最後までプレイしてよかったと思えました。

 

次より各ヒロインごとの感想に入りますが、感想を書くにあたって各ヒロインのお話のクライマックスの部分をプレイし直してきました。正直そうでもしないとかけませんでした。でも、何を感じたのかを整理する良い機会になったかなと感じています。

第一話 こころ

言霊で築き上げた兄妹関係での恋愛に悩む一方で、あずきさんが死の淵に追いやられていくという展開なわけですが、私には誠がこころの好意を受け止めつつもそれ以上にあずきさんを救うことに必死だったなあと感じました。

里を出て助けてくれたこころの大切な家族を、自分にとっても大切だと思える人を救いたい一心で行動してる様子が目に焼き付いているからだと思うのですけどね。

一方、言霊が命を消費して使っているものだとか、言葉を魂に乗せて相手の魂に届ける(であってますかね?)ということもわかりましたね。

誠の言霊の才能がほとんどなかったこともわかるわけですが、普通の人間からすればチート級の能力と変わらないものだと思います。

さて、肝心のこころですが、おっぱい大きい元気ハツラツな女の子かわいいムギューってしたいと思わせてくれる女の子でした。

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クラスの男子からもかなりモテていることが分かりますが、本人の料理が壊滅的な点はどこまで知られてるのかなあとふと気になったりしました。

第二話 響子

 響子が鈴夏のことに区切りをつけ、自分の人生を生きていくことを決意する物語という印象でした。

以前から響子のことを避けている様子の光一との関係もここではっきりするわけですが、物語を読んでいると自然と光一と鈴夏が家族であることは把握できたのであまり驚くことがなくて、私の中では響子をどういう展開で鈴夏との過去に決着をつけるかという所に注目していました。

結局、響子を説得する役回りは鈴夏が行い、誠はその手助けをする感じに見えました。

簡単に書くとこれだけで終わってしまうのですが、鈴夏との別れのシーンをもう一度見直すと涙が出てきて…(/_;)

なんでだろうなって思うのですけど、その正体は思うようにつかめなくて。

言いたいことは単純なことだと思うのです。生きている以上は胸張って生きてってことでいいのかな。別れはいつかくるから、何かを選ばなきゃならない時は来るから、ちゃんと前を向いてねって。かけばかくほどドツボに嵌りそうな気もするのでここらへんにしますが、心の温まる良いお話におさまったと思います。

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響子は巫女服姿が一番良いですね。綺麗だし、エロくもあるしで。

第三話 愛

ほたるを除く3人のヒロインの中では最も重い内容であったと思うのが愛のお話でした。ここに来るまで誠の許嫁であり常に強気な彼女だったのですが、実は里に流行り病を持ち込むきっかけを作り誠は両親を失い、さらには双子の姉である希を死なせてしまったばかりか、他にも多くの人たちに迷惑をかけたという事実が発覚した時は驚きました。

そうした過去に苛まれながらも、誠のことを想い尽くしている彼女の健気さには頭が上がらないなあと。

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全てはこのシーンを愛が偶然見てしまったことから始まっていたと言ってもよいのでしょうか。地味に誠が希の胸を触ってるのがすっごく気になるのですが、触れないでおくべきでしょうね。

当時の愛にも誠にもこのシーンがどういうものかよくわかってなかったけれども、早熟な希だけは理解していて、希からの精一杯の告白だったのだと、希はものすごく恥ずかしがっていたのだと、そんな青春の1ページで終わるはずだったのでしょう。

この物語は最初は愛の過去にちょいちょい触れつつ、誠がこころを再び抱いたことから急展開を迎えていくのが大きな特徴だと思います。雑に言えば嫉妬ともとれるのかな?

周りの人間に誠のことを認識できないように言霊をかけるくらいですし。誠は私だけを見ていればいいってするんだから、やっぱ嫉妬かな。独占というか。

愛の雪の呪いが暴走してそれを解く時に誠が言霊で生み出した希の幻で愛に伝えたことは、響子の時と同じことなんじゃないかなって感じました。

あなたは生きているのだから、前を向いていって

そんな感じがするのです。

響子のお話と愛のお話はどこか似ている部分がある。2人とも過去に負い目をもっているけど、でもそれに捕らわれないで、誰かの代わりじゃない自分の人生を生きてと。

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派生ルートは愛のお話が一番面白かったと思っています。

希の代わりではなく恋塚愛が誠の婚約者として、筋を通すために人間世界での言霊を解き里に戻って説得をして戻ってきてと、愛が自身の人生を歩み出す姿を見ることができたなあと感じています。個人的には一番幸せになってほしいヒロインでした。

最終話 ほたる

これまでの伏線を全て回収しエンディングへと向かうお話。それと同時に、誠に怒りの感情が芽生えより人間らしくなっていくルートでもあると感じました。

ほたるのお話で胸が熱くドキドキワクワクしたシーンは2箇所ありまして、

①オリジナルのほたると誠が出会いこれまで謎だったほたるの素性が明かされる場面

②トゥルーエンドで2人のほたるが向き合うシーン

この2つのシーンを見ている時は最高に楽しかったです!

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ほたるに改めて告白した夜、病院で誠が出会うことになる少女がまさか本物の水無月ほたるで、これまで見ていたほたるは全てオリジナルが奇跡的に得た力で作り出したコピーであったこと、また、コピーのほたるは1週間で消えてしまいその後また新たにコピーが作りだされるということ。こうした事実を知った時に、これまでのほたるの謎の言動や告白を一度保留にした理由、ほたるに言霊が効かない理由などがわかって、伏線が回収されていく流れがとても気持ちのいいものでした。

なんか長々と書いてますけど、要は伏線が一気に回収されていく流れが好きってことがいいたいだけなのです。これがあるからエロゲはやめられないって所があります。

ノーマルエンドでは選択肢が「殺してやる」になっていることからバッドな流れで終わるかな?とも思っていたのですが案外そうでもなかったなと。

オリジナルとコピーを入れ替えて、コピーであったほたるを本物として生かしオリジナルであったほたるを死なせるのだけど、誠も一緒に死ぬという形で落ち着いてしまいましたね。でも残されたほたるはいつまでも泣いているわけでもなく前を向いている様子で終わっていたので、バッドエンドという感じは受けませんでした。

さて、それではトゥルーエンドの2人のほたるが向かい合うシーンへ。

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ノーマルエンドではオリジナルほたると会う場面がほとんどなかったからか、トゥルーエンドのほうでは積極的に誠が話をしにいってましたね。そしてオリジナルほたるも少しずつ心を開いていったように思います。オリジナルの命が残りわずかな中、蛍が飛び交うあの場所でオリジナルとコピーが向き合い、言葉を交わしていく様子は、一言一言が重く、でもどこか優しくて、私はただ、見入っているだけでした。

 

ノーマルエンドではコピーを選びオリジナルを捨てるという形でしたが、トゥルーエンドは二者択一の前提を崩し元に戻す方法に落ち着きましたね。コピーを本物の水無月ほたるにしてオリジナルを偽物にする部分はノーマルと同じですが、「オリジナルの全てをコピーに移す」という部分が新たに追加されましたね。ここらへん書き出すとなんかこんがらがりそうなのでここらへんでおしまいにします。

 

ほたるのお話は他にも見どころがたくさんあって書きたいこともありますが、全てを書いているとただダラダラしてしまうので最も印象的だったものに絞りました。それでいざ文章に起こしてみたら、言いたいことはただ感動した!胸が熱くなった!だけで済んでしまうようなことだったりしてそれだけのためにあれこれ書きまわってるって思うと構成も何もへったくれもないじゃんとか思うわけですが。

全体のまとめみたいなのは最初のほうに書いてしまったので、最後の最後に一つだけ。

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ほたるのたくさんあるCGの中でもお気に入りはこれです。思わず見惚れてしまいました。あのほたるがここまで変わるのかと驚きました。

ほたるのお話がアマツツミの中で一番楽しかったです。

それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

金色ラブリッチェ 感想

前回の記事から半年以上経っての更新となりました。

相変わらず提督業で忙しくエロゲにかけられる時間が少なくなってきていて、同時並行できるスキル身につけてもいいんじゃないかと思い始めるこの頃です。

 

さて、今回は2017年萌えゲーアワード準大賞作品「金色ラブリッチェ」の感想となります。メインヒロインが全員金髪という大胆なことをする作品であること、最後にルートが開放されるヒロインのルートが感動ものということで購入を決めました。

7月2日から1ヶ月かけてじっくりプレイするつもりが、気がついたらハマってしまいわずか10日間で終わらせてしまいました。でも楽しかった。この10日間はゴールデンタイムでした><

 

さて、それでは感想をつらつらと。

全体 シナリオ構成に関して

 まずはじめにシルヴィ、玲奈、エルの3人から1人を選び攻略後に茜が追加、その後4人全員クリア後に理亜ルートが開放、そして最後にシルヴィルートを途中からやり直してエピローグに追加分あり、ここまで終わった後でEXTRAを開くと…という複雑な構成でしたね。一見するとめんどくさそうですが、全てプレイしてみるとシルヴィのエピローグ追加などは理亜の願いが叶ったものなのだなと思えて、やってくれたなこんちくしょーめ(´;ω;`)って感じでした。

 

全体を通して感じたのは、あなたは今金色に輝いていますか?あなたはかっこよくかっこつけて日々を過ごしていますか?という問いかけでした。

かっこよく生きてない今の私にはちょっと眩しく心にズシンとくるものでしたが、この作品に触れて、少しでもかっこよく生きれるように努力しようかなって思いはじめました。単にヒロインを金髪で揃えただけじゃない。金色にこめた意味は深いものがあるのだろうな感じました。

次は攻略したヒロインの順番に各ルートの感想を書いていきます。

シルヴィルート

最初にシルヴィを選んだ理由は単純。ヒロインの中で一番好みだったから。

お姫様相手の恋愛なので王族との身分の差はもちろんのこと、主人公の精算されていない過去など色々と盛り沢山な内容になるだろうなということは想像していたのですが、思った以上に物語の核心に近い部分が出てきたので玲奈から始めるべきだったかなとも思ったりしました。

面白かったのはお互いに勘違いの連続で、それが変な方向に脱線せずにまとめられていたことですかね。千恵華の名字がずっと伏せられていた上に呼び方も相まってシルヴィが千恵華を央路の妹だと気づかない点、シルヴィが元はイスタ家の生まれでシスア家の養女であったことからイロエのことを央路が恋敵と思ってしまうことは演出の仕方がうまいなと。よく作りこんである!って思いました。

そしてこれらの勘違いが溶けてからは展開が早かったと思います。

また、このルートの特徴というかすごく困った(笑)のが会食でのフランス料理マナーですね。これ全部正解するとミナちゃんを含めたHシーンが追加されますが、マナーを知らない一般人にはなかなか難しかったです。

でも、このルートで色々と核心に触れつつも答えを出さなかったのが10年前にシルヴィが突然長い髪を切って去っていった謎。理亜ルートで回収される伏線ですが、そういえば10年前の理亜の顔ここで出してなかったことといい、理亜がシルヴィと央路をくっつけることにやけにこだわることも含め、多くの伏線を残していってくれたのだと思うとプレイする側としては嬉しい限りです。

シルヴィの作画と特に気に入ってる部分を最後に。

この着物エッチはなかなかよかったと思います。

玲奈ルート

2番目に攻略したのは玲奈でした。王族ルートがなかなか複雑だったので少しは気楽にできそーなという感覚でプレイしました。

玲奈とのいい友達でいる感覚から恋人へと発展させることの難しさというよりは距離感に重きが置かれていましたね。一方で央路の過去への踏み込みがシルヴィの時よりも深くて、これも一筋縄ではいかないなーと思いました。

絢華との3Pエッチには正直驚きました。なんでこのルートに入ってきたの?という疑問はさておき、絢華が会っていた鳴沢とかいう3世俳優から渡されたお香で突入するという仕掛けはなかなか。この作品要らない部分は削ぎ落として必要なものだけをつめこんでるなって感じました。絢華がお尻を開発していたのも驚きだけど、そのきっかけを作った央路よ、君の罪はデカイぞ…とか思ったり。

あれやこれやはこの辺にしておいて、玲奈ルートで一番好きなシーンはここ。

美少女の膝枕。。。夢ですね。。。

でも、央路が自分の弱い部分を吐き出して、玲奈はそれをちゃんと受け止めて肯定してくれて、その後央路が過去に区切りをつけるために動き出し、玲奈との距離感についても答えを出していきという風になっていったのでこれはこれでいい流れになったなと。

投良との勝負は熱いものでした。なんか無駄に野球に詳しくなった気がしましたけど。

エピローグでは玲奈と結婚して幸せな家庭を築きつつ、中庸な人生を選んでいましたが、それもまた一つの答えだし間違ってないのだよねと思いました。

茜ルート

3人目は茜ちゃんを選択しました。シルヴィ攻略時というかかなり初期の段階から、茜ちゃんを攻略したいという思いがあって、彼女のルートがあるとわかった時はすごく嬉しかったですヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。

ただ、メインではないので他のヒロインよりもシナリオは短く展開は早くなってしまうだろうなという予測はすぐに立ちました。実際その通りだったと思ってます。

茜ちゃんが好きなのはたぶんあおかなの明日香と被る部分を感じていたからだと思うのですけどね。それはさておき、茜ちゃんって意外とエロエロで小悪魔的な部分あるなあと思いながら見てました。

一番気になったのは、他のヒロインではエッチシーンで中出ししたら必ず妊娠のことを気にしていたのに茜ちゃんだけそんなこと気にもとめずにガンガンやっていたことなのですよ。エッチシーンで寝落ちする頻度が増えたとはいえ、こういうところを見落とさない自分を褒めるアホではありますが、やっぱり目立つよなあって思ってます。

エルと理亜でも中出ししたら央路が気にしていますし、それに対する相手からの反応もあったりなので。

物語の流れは茜ちゃんの専属トレーナーになって、エピローグでは日本代表になった茜ちゃんが自分のためだけではなくいろんな人の思いも背負ってスタートするところで終わりますが、もうちょっと先まで作って~というのが個人的なところでした。

ちょっとだけ消化不良でした。でも、茜ちゃんルートあっただけよかったかなと。

 エルルート

4人目は必然的にエルになりますね。彼女を最後にしたのは王族関係の複雑な話が出てくることがあるのと、物語の核心に触れる部分がシルヴィの時のようにでてきやしないかと思ったからですが、あまり心配することはなかったですね。

最も、恋人関係になるまでが全ヒロインの中で一番難しい位置にいたのでどう展開するのかが一番気になりましたしこのルートの肝なんじゃないかと思いました。

さーて、どーなる!?

と思ったらいきなりシルヴィが「エル、央路と結婚しなさい」って言うのだもの。

そこに隠し撮りされたエルの写真がばらまかれて、噂を消すために恋人のフリをしていたら本当に恋に落ちちゃったという流れは特に不自然なところはなく、あーそうくるのかーという感じに思いました。

でも、何よりも大切だと思ったのは、エルが自分の道を自分で選べるようになることなのだと感じました。央路の成長というよりはエルが成長する物語っていう風に感じました。そのためか、央路の過去ってあまり出てこなかったと思います。エルが全部知ってますし。

それにしても、エルってかわいいところありますよね。

まさかエスキナ達に18禁ゲー買わせてそれを日本男児のことを知るためとか言ってガンガンプレイしていくとはw ていうかエスキナさんよ、あんたも横でプレイしてるのみてるんかい!とか、ボラルコーチェはどれだけエロゲに詳しいんだよ!とかツッコミどころは何気にあったり。

そのおかげかエッチシーンではアナル攻めもあってレベルが高め。しまいにはシルヴィまで開発される始末になってちょっとしたカオスな感じもしましたw

まあそんなことはさておきですね、私にとってエルルートはラストが一番よかったと思うのです。エルガ自分の道を決めて、央路と婚約すると決めて、フェンシングも続けると決めてのラストのこのシーン。

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このシーンが感無量でした。・゚・(ノ∀`)・゚・。

もうエピローグなんてなくてもいい、勝負の決着なんてどうでもいい、全てはこのシーンのためにあったエルルートだったと思いました。

GOLDEN TIME 理亜ルート

これまでずっと語られなかったことが全て明かされる集大成でもある理亜るーと。

彼女がマリア・ビショップであることはプレイヤーはとっくにしっていますが、央路は知らないままからのスタートですね。

理亜の生い立ちや身体の状態、10年前のキャンプの裏事情、シルヴィが突然長い髪を切った理由を知った時は驚きました。え?そこまで重篤な設定だったの?って一瞬耳を疑うほどに。

かなり印象に残っているのが央路が理亜を湖に呼んで改めて告白して理亜がぼろぼろと涙をこぼすシーンでした。理亜がどれだけ央路のことを好きだったのかが溢れてくる様子が強くて、こっちまで目に汗が。その後大変なことになりましたけど。

理亜が物語中で死んでしまったのは正直ショックではあったのですが、生きているのが不思議と言われた彼女が10年も生き続け、好きな人と再会し結ばれて、カッコつけて最後まで楽しくやっていた様子を思い出して、なんかもう泣きましたね。

ボイス登録も半分は理亜のものってくらい理亜のセリフって心に残るものが多くて、

””カッコつけねー人生なんてゴミだ”

このセリフが一番理亜らしいな、なんて思ったりして。

結局のところ、どう生きても歪みはできて正解なんてなくて難しくて、ならせめて、自分にカッコつけて生きろよって。

理亜ルート終了後のシルヴィルートエピローグ追加とEXTRAモードの追加分は、理亜がシルヴィに言い残した言葉を央路とシルヴィが実現させたもので締めとしてはすばらしかったと思います。

理亜とのシーンで一番好きなはやっぱりこれですね。

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おわりに

毎度のことながら、感想を書くと長くなりがちでエロゲは5,000文字近く書いてしまう私ですが、ここまで読んでくださった方本当にありがとうございました。

この作品をプレイできてよかったと思っています。持病を盾にしてる自分に一つ前に進んでみないかと問いかけたくなりました。カッコつけて生きていきたいですね。

それでは、また。

 

《2019年8月14日更新》

金色ラブリッチェのFDとなる、金色ラブリッチェ -Golden Time- へのリンクを貼っておきます。

nikotsuki.hatenablog.com